フルネイタルチャートの説明を読む
占術について:ネイタルチャート(出生図)は、生まれた瞬間の太陽系の惑星配置をそのまま星図に写し取ったもので、西洋占星術における最も基本的な資料です。太陽・月だけでなく、水星・金星・火星といった惑星がどの星座・どの宮(ハウス)に位置していたかを総合的に読むことで、性格や才能、人生のテーマをより立体的に描き出そうとするのが、フルネイタルチャート診断の考え方です。
フルネイタルチャートが「立体的」と言われるのは、太陽と月だけでは見えてこない部分――金星が示す恋愛の好み、火星が示す行動力の出し方、水星が示すコミュニケーションの癖――までまとめて読めるためです。ひとつの惑星だけを見れば矛盾するような性格も、チャート全体で見ると「場面によって出てくる面が違うだけ」だったと分かることも少なくありません。当サイトの見方では、フルネイタルチャートは「本当の自分はどれか」を一つに絞り込むためのものではなく、自分の中にある複数の顔を、そのまま複数として受け止め直すための地図に近いと考えています。
当サイトでは、生まれた時刻と出生地(都道府県)の両方を入力したときに、簡易的な近似計算で作成します。出生時刻は日本標準時として計算し、出生地は都道府県庁所在地のおおよその位置で代用しています。海外生まれの方や、日本で夏時間が行われた1948〜1951年に生まれた方は、正確な結果になりません。
由来と怪談コラム:皇帝や女王の出生図を描くことが「罪」だった時代
この占いにまつわる言い伝えや不思議な逸話を、当サイトの見方とあわせて紹介する読み物です。
生まれた瞬間の星の配置を写した出生図は、かつて命を左右しかねない危険な文書だった。ローマの歴史家タキトゥスによれば、のちの皇帝ティベリウスはロドス島にいた頃、占星術師を崖の上の屋敷へ呼んで占わせ、偽物だと判断すれば、帰り道に従者に命じて海へ突き落とさせていたという。トラシュロスという占星術師は、皇帝となる運命を言い当てたうえ、自分自身の星を問われて「命にかかわる危機が迫っている」と青ざめたため、かえって本物と認められ、側近に迎えられたと伝えられる。
君主の出生図は政治の武器にもなった。死期を読めば、反乱や暗殺の口実になりかねないからだ。ローマではアウグストゥスの時代に皇帝の死を占うことが禁じられ、イングランドでは1581年、女王エリザベス1世の出生や死期を占うことを重い罪とする法律が定められたとされる。
当サイトの見方では、出生図が恐れられたのは、それが「その人のすべてが書かれた紙」だと信じられていたからだ。生年月日と時刻、生まれた土地がそろえば、人の弱みまで読み取れてしまう。これは推察だが、王たちが本当に恐れたのは星そのものより、自分の運命を他人に握られる感覚だったのだろう。今の私たちは誰でも自分の出生図を眺められる。その地図を他人に読ませるためではなく、自分で読むために使えること自体が、長い歴史から見ればささやかな自由なのかもしれない。
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