秩父別町の観光スポット|屯田兵の鐘が鳴り、バラが咲く雨竜川の町
目次
この町の観光スポット(北から順)
番号は記事の紹介順(北から順)と同じです。ピンを押すと名前が出ます。位置はおおよそのものです。
- 北秩父別駅跡 町の北部に1956年に設けられた、留萌本線の小さな駅。町の陳情でできた駅は、2026年に役目を終えた。
- ローズガーデンちっぷべつ 町が運営する、約300種3000株のバラの丘。展望台から町の景色を見渡せる、花と緑の拠点。
- 秩父別駅跡 1910年に筑紫駅として開業した留萌本線の駅。2026年の廃止まで、町の玄関口だった。
- 道の駅鐘のなるまち・ちっぷべつと開基百年記念塔 屯田の鐘にちなんだ展望塔を持つ道の駅。開拓の時を告げた鐘を、町のシンボルとして復活させた。
- 秩父神社 1895年、屯田兵の練兵場の一角に祀られた町の鎮守。碑や乃木希典の揮毫が屯田兵の歴史を語る。
この町の基本情報(所在地・最終確認日・ご注意)を見る
- 所在地
- 北海道雨竜郡秩父別町
- 最終確認
- 2026.10.06
- ご注意
- 営業時間・料金・休業日は変わりやすいため載せていません。お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。
秩父別町ってどんな町?
秩父別町は、石狩平野の北端、雨竜平野の北部にある町です。東部の中山地区のあたりをのぞけば平らで、雨竜川が町の北から西をめぐって、隣の沼田町との境になっています。市街地の周りには水田が広がります。
町が開かれたのは、1895年に屯田兵が入植したときです。1901年に深川村から分かれて秩父別村となり、1959年に町制が敷かれました。この記事では、見どころを緯度の大きい順、つまり北から順にたどります。バラの丘から、鉄道の記憶、屯田兵の祈りの場まで、歩みの違う場所を一つずつ見ていきましょう。
1. 北秩父別駅跡
北秩父別駅は、JR留萌本線の駅でした。もとは1956年に、町の北部に住む人々の利便のため、町が陳情して設けられた仮乗降場です。国鉄の分割民営化にあわせて1987年に正式な駅になりました。駅の建築には町も費用を出したと記録されています。
2022年には、待合所の傾きが大きくなったことが乗務員によって確認され、閉鎖されて新しい待合所が置かれました。2026年3月14日からは臨時ダイヤで全列車が停まるようになり、4月1日に深川駅から石狩沼田駅までの区間が廃止されて、駅も廃止されました。
住民の暮らしの足を支えるために、町自身が頼んで作った駅だったという点に、小さな町と鉄道の結びつきの強さを感じます。駅跡の現状や立ち入りの可否は変わる可能性があります。出かける前に、町の公式の案内をご確認ください。
2. ローズガーデンちっぷべつ
ローズガーデンちっぷべつは、秩父別町が運営している公営のバラ園です。約3000平方メートルの丘に約300種、3000株のバラが植えられています。敷地全体は約5.4ヘクタールあり、バラを中心にした花と緑の野外施設として、町の拠点になっています。
園内の高台にある展望台からは、秩父別の町並みを一望できます。散策路をたどりながら、季節ごとに表情を変えるバラを楽しめます。開園は夏の季節営業で、シーズンの初めはバラが五分咲きから満開へと向かっていくそうです。年によって開園期間は変わるため、最新の情報を公式の案内でご確認ください。
バラ園のある町という印象は、屯田兵が拓いた米どころのイメージとは少し違うかもしれません。これは推察ですが、農の町が、訪れる人を迎える花の景色をあえて育てたことに、町の新しい自己紹介の形が表れているのでしょう。
3. 秩父別駅跡
秩父別駅は、1910年11月23日に、深川駅と留萠駅を結ぶ鉄道の開通にともない、「筑紫駅」として開業しました。村の名は1901年から「秩父別」でしたが、駅名には音を採った別の字が当てられました。理由を記した公式の記録は残っておらず、不明とされます。1954年に、ようやく秩父別駅に改称されています。
名前の食い違いは、実際に困りごとを生みました。のちに、筑紫宛ての郵便物が羽幌町の築別へ誤って送られたこともあったそうです。町名のアイヌ語は「チクㇱペッ」などと言われ、通路のある川という意味など、いくつかの説があります。
駅は1984年に旅客業務が無人化され、1992年に完全な無人駅になりました。2026年4月1日に、深川駅から石狩沼田駅までの区間が廃止されて、廃駅となっています。静かな駅跡では、町の名前をめぐる小さな物語に思いを巡らせてみてください。現地の状況は、事前にご確認ください。
4. 道の駅鐘のなるまち・ちっぷべつと開基百年記念塔
道の駅鐘のなるまち・ちっぷべつは、国道233号沿いの道の駅で、温泉施設を併設しています。敷地には、秩父別開基百年記念塔が立っています。1994年の開基百年を記念して建てられた鉄骨造の展望台で、高さは100フィート、およそ30.5メートルです。
塔の発想のもとは、開拓の始まりのころに時を告げ、非常の際の招集にも使われた「屯田の鐘」です。その鐘を復活させて町のシンボルにしようとして、塔が建設されました。屯田の鐘そのものは町の文化財で、郷土館に収蔵されています。
町が「鐘のなるまち」と名乗る背景には、屯田兵が自ら暮らしの時間を刻んだ歴史があります。道の駅の営業内容や展望台の利用は、時期によって変わります。公式の案内で、事前に最新の情報を確かめてください。
5. 秩父神社
秩父神社は、1895年9月1日に、屯田兵の練兵場の北西の一角で、開拓の祖神として3柱の神を祀ったのが始まりの神社です。1903年に1737坪の土地を敷地として本殿が造られ、翌年に拝殿が建てられました。1907年に札幌神社から大国魂大神の分霊を受けて、祭神は4柱になっています。
境内には、屯田兵とこの町の歴史を物語る碑があります。開村記念碑のほか、日清・日露戦争の戦没者を慰霊するために1908年に建てられた忠魂碑があり、碑名は乃木希典が揮毫したものと伝えられます。初代の碑は、現在、郷土館に収蔵されています。
ここは現役の神社です。参拝の作法を守り、静かに歩いてください。慰霊の碑もあるため、写真撮影の際は、他の参拝者や関係者の妨げにならないよう配慮をお願いします。
名物・食べ物・飲み物
秩父別町は、米どころです。町の特産品として、トマトジュースがよく知られています。町内で育てたトマトを使った品で、町の名を広める特産に挙げられています。
町営のバラ園では、地元産のトマトジュースや米などの特産品を買えるとされます。バラにちなんだ甘味も用意されているようです。販売の内容や時期は変わるため、事前にご確認ください。
珍しい生き物・自然
町内を流れる川は、石狩川や雨竜川のほか、地名を冠した小さな川がいくつもあります。なかでも雨竜川は、町の北から西をめぐり、沼田町との境になっています。町域の大半は平坦ですが、東部の中山地区の周辺だけは丘のような地形です。
バラ園のある高台からは、市街地を取り囲む水田の広がりを見渡せます。夏の緑から秋の黄金色へ移る景色は、屯田兵が耕した土地の重なりそのものです。
そのほか、この町の特筆すべきこと
町の始まりは、1895年に入植した屯田兵です。2つの屯田兵村は、西秩父兵村と東秩父兵村と呼ばれました。町には、開拓の時に鳴らされた屯田の鐘や、乃木希典の書が町の文化財として伝わっています。獅子舞も、保存会によって受け継がれています。
1990年には温泉が湧き、1994年には開基百年を迎えました。町の出身者には、戦争の記憶を描いた連作で知られる画家の丸木俊がいます。また、町の行事として北海道大学の駅伝大会が挙げられていることも、この町らしい特徴です。
夏には、バラ園でちっぷフェスティバルが開かれ、秋には産業まつりが催されます。
夜の顔:この町の怪談と心霊スポット
ここまで、秩父別町の昼の顔を歩いてきました。屯田兵の鐘、バラの丘、町が頼んで作った小さな駅、そして戦没者を悼む碑。穏やかな水田の風景の下には、国を守るために入植し、土地を拓いた人々の時間があります。
この町には、広く知られた心霊スポットとして確認できる場所はありません。当サイトの見方では、怪談の種は、噂ではなく、屯田兵とその家族の記憶のなかにあるのかもしれません。これは推察ですが、廃線になった無人の駅や、夕暮れの神社の静けさに感じる気配は、そうした時間の名残なのでしょう。
鴉番組では、実話怪談や心霊スポットを、行くためではなく記録するために載せています。昼の景色を知ったうえで、夜の物語も読んでみてください。
お出かけの前に
営業時間・料金・休業日・アクセスは変わりやすいため、この記事には載せていません。お出かけの前に、各施設や自治体の公式サイトで最新の情報をご確認ください。天候や災害の影響で立入が制限されている場所もあります。
よくある質問
Q. 秩父別町の名前の由来は何ですか?
A. アイヌ語に由来するとされ、「チクㇱペッ」(通路のある川)などの説があります。現在の表記は、1901年に秩父別村が深川村から分かれた時から使われています。
Q. ローズガーデンちっぷべつの見ごろはいつですか?
A. 例年、夏の季節営業で、シーズンの初めは五分咲きから満開に向かいます。開園期間は年によって変わるため、公式の案内でご確認ください。
Q. 留萌本線はまだ走っていますか?
A. 深川駅から石狩沼田駅までの区間は2026年4月1日に廃止されました。秩父別駅と北秩父別駅も廃駅になっています。町への行き方は、バスなど他の交通を事前に確認してください。
参考にした公式サイト・資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/秩父別町
https://ja.wikipedia.org/wiki/秩父神社_(秩父別町)
https://ja.wikipedia.org/wiki/秩父別駅
https://ja.wikipedia.org/wiki/北秩父別駅
https://ja.wikipedia.org/wiki/道の駅鐘のなるまち・ちっぷべつ
https://tabi-mag.jp/chippubestsu-rose/