遠別町の観光スポット|エゾカンゾウの黄色い海辺と、最北の水田の町
目次
この町の観光スポット(北から順)
番号は記事の紹介順(北から順)と同じです。ピンを押すと名前が出ます。位置はおおよそのものです。
- 遠別駅跡 1987年に廃止された羽幌線の駅の跡。いまはバスターミナルとなり、町の足の中心になっている。
- 道の駅 えんべつ富士見 国道232号沿いの道の駅。1993年に前身が登録され、町産のタコやもち米にちなんだ品が名物。
- 富士見ヶ丘公園 日本海に近い富士見地区の町営公園。キャンプ場を併設し、町の歴史が始まった海辺の一角にある。
- 金浦原生花園 国道232号沿いの海岸の花畑。6月にはエゾカンゾウが黄色い絨毯のように咲き、利尻富士を望める。
- 歌越駅跡 羽幌線の廃駅。「砂浜を通っている川」を意味するアイヌ語の地名に由来する、無人の小さな駅だった。
この町の基本情報(所在地・最終確認日・ご注意)を見る
- 所在地
- 北海道天塩郡遠別町
- 最終確認
- 2026.10.06
- ご注意
- 営業時間・料金・休業日は変わりやすいため載せていません。お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。
遠別町ってどんな町?
遠別町は、北海道の留萌管内の北部にある、日本海に面した町です。国道232号が海沿いを走り、日本海オロロンラインの旅の途中に位置します。町は日本最北の水田所在地とされ、寒さの厳しい北の土地で稲作が続けられてきました。
この記事では、町内の見どころを緯度の大きい順、つまり北から順にご紹介します。廃線になった鉄道の駅跡から、道の駅、海辺の公園、花の咲く海岸へと南下します。大きな観光地ではありませんが、日本海の風と歴史のにおいが濃い町です。
1. 遠別駅跡
遠別駅は、1936年(昭和11年)に天塩線の延伸にともない開業した駅です。1958年に羽幌線が全通すると、途中の駅となりました。急行「はぼろ」が停まる主要駅でしたが、1987年3月30日、羽幌線の全線廃止とともに廃駅になりました。1981年度の1日平均の乗降客数は321人だったと記録されています。
駅名の「遠別」は、アイヌ語の「ウェンペッ(悪い川)」に由来するとされます。何が悪いのかははっきりせず、探検家の松浦武四郎は「魚類至って少なし」と記し、国鉄の資料には「水質が悪く飲めないため」とあります。説は一つではなく、地名の謎が町の個性になっています。
駅の跡は、現在はバスターミナルとなっており、沿岸バスが乗り入れています。駅舎やホームなどの遺構は残っていないと報告されています。駅で使われていた入換用の動力車は、町の郷土資料館に保存されているそうです。鉄路が去ったあとも、人の行き来の場所であり続けているのが印象的です。
2. 道の駅 えんべつ富士見
道の駅 えんべつ富士見は、日本海オロロンライン沿いの富士見地区にある道の駅です。前身の「道の駅 富士見」は1993年(平成5年)に登録されました。全国で最初に登録された道の駅の一つで、開業から30年以上たつ、町の玄関口になっています。
この道の駅の名物として紹介されるのが、遠別産のタコを使った料理や、町産のジャガイモ、ホタテ、タコの足を使った「えんべつコロッケ」です。コロッケは町のB級グルメコンテストでグランプリを受賞した実績があるといいます。町産のもち米を使った米粉の麺もあり、日本最北のもち米産地という町の個性が味わえます。
秋には、遠別農業高校の生徒が育てたもち米が並ぶこともあるそうです。地元や留萌、宗谷の菓子や酒、冷凍の海産物など、土産物も豊富です。品ぞろえや営業時間は変わりやすいので、お出かけの前に最新の情報を確認してください。
3. 富士見ヶ丘公園
富士見ヶ丘公園は、遠別の市街地のすぐ南にある町営の公園で、キャンプ場も併設されています。夏のあいだは海に近い自然のなかで過ごせる場所として、町の人々にも旅人にも親しまれています。
この辺りの海岸は、町の歴史が始まった場所でもあります。記録に残る最初の人物は、1887年(明治20年)に富士見海岸で漁を始め、農業にも取り組んだ白幡源太郎です。1897年には、いまの福井県にあたる越前から入植団が共栄地区に入り、これが町の開基とされています。
町には、2001年に整備された海水浴場「みなくるび〜ち」もあります。開放される期間は夏の短い間に限られるため、利用の時期は事前に確認してください。海岸は波が高くなることもあるので、遊泳や散策では天候と波の状況に注意が必要です。
4. 金浦原生花園
金浦原生花園は、遠別町中心部から国道232号を南へ車で10分ほど走った、海沿いにある花畑です。主役はエゾカンゾウで、6月中旬から下旬にかけて一斉に咲き、黄色いじゅうたんを敷いたように見えます。花は1日でしぼむため、訪れる時間帯によって景色が変わるのも魅力です。
ほかにも、白い小さな花を咲かせるイソツツジや、紫色のヒオウギアヤメが自生しています。イソツツジは6月から7月、ヒオウギアヤメは6月から8月ごろが目安とされます。晴れた日には、海をへだてて利尻富士が姿を見せ、黄色い花とのコントラストが美しいことで知られています。
花畑は国道に面した海岸にあるため、道路を横断する際は車に注意してください。花を摘んだり踏み荒らしたりしないことも大切です。見頃は年によって前後するので、お出かけの前に町の最新の情報を確認してください。
5. 歌越駅跡
歌越駅は、1958年(昭和33年)に羽幌線の延伸で開業した駅です。1970年には貨物や荷物の取り扱いをやめ、無人駅になりました。1987年の羽幌線全線廃止とともに廃駅となっています。急行が停まる駅ではなく、地域の暮らしを支えた小さな駅でした。
駅名の由来は、アイヌ語の「オタクㇱペッ(砂浜を通っている川)」だと推測されています。松浦武四郎は『西蝦夷日誌』に「ヲタコシベツ」と記し、「砂を越える川」という意味に捉えていました。海沿いの砂地と川の関わりが、土地の名として残ったと考えられます。
駅跡を訪れる際は、周囲の暮らしや農地に配慮し、私有地に立ち入らないようにしてください。羽幌線の旅の記憶をたどるなら、遠別駅跡のバスターミナルとあわせて訪れるのがよいでしょう。
名物・食べ物・飲み物
遠別の名物は、まずタコです。ミズダコの煮だこや、タコを使ったチャーハン、タコめしなどが紹介されています。町産のジャガイモやホタテ、タコの足を使った「えんべつコロッケ」も人気で、町のB級グルメの代表格です。
もうひとつの顔が、日本最北のもち米です。町では1982年(昭和57年)に、うるち米からもち米へ生産を切り替え、もち米の団地として歩んできました。地元の高校の生徒も、もち米づくりに携わっています。もち米を使った米粉のうどんやラーメンもあります。提供の有無は変わりやすいので、お出かけの前に最新の情報を確認してください。
珍しい生き物・自然
町を流れる遠別川や、オタコシベツ川、ウツツ川が、日本海に注いでいます。山間部にはピッシリ山(1032メートル)、椴虫山(854.8メートル)、シートートムシメヌ山(799メートル)などがそびえます。ピッシリ山は、羽幌町や幌加内町にもまたがる山です。
海岸の花畑では、先述のエゾカンゾウやイソツツジ、ヒオウギアヤメが季節を彩ります。町のマスコットは、エゾモモンガをモチーフにした「モモちん」です。これは推察だが、町の森に暮らす小さな生きものへの親しみが込められているのでしょう。
町は特別豪雪地帯に指定されており、冬の寒さは厳しく、氷点下20度前後の日も珍しくありません。冬期の道路状況には注意してください。
そのほか、この町の特筆すべきこと
町名のアイヌ語の由来は諸説あり、「悪い川」と考えられていますが、「相・話する・川」や「二股の川」とする説もあります。何が悪いのかは不明で、地名の謎のひとつとされています。
町の開基は1897年、福井県の越前団体が共栄地区に入植したことにはじまります。1903年に天塩村から分かれて遠別村となり、1949年に町制を施行しました。福井県越前市の神山地区とは、入植者のゆかりから、民間団体同士が1997年の開基100年を機に交流を続けています。
国際交流もあり、1989年にはカナダのキャッスルガー市と姉妹都市の提携を結びました。小さな町ですが、小学生のバレーボール少年団が全国大会に出場するなど、活気のある町です。
夜の顔:この町の怪談と心霊スポット
ここまで、遠別町の昼の顔を北から順にたどってきました。廃線になった駅の跡、日本海に沈む風、黄色い花の海。どの場所にも、北の海辺で暮らした人々の時間が積み重なっています。
夜の顔として、怪談や心霊スポットとして特定できる話は確認できていません。当サイトの見方では、「悪い川」と名づけられた地名の由来が分かっていないことこそ、この町の最も奥深い謎かもしれません。夜の海岸や廃駅跡は、足元が悪く危険ですので、探し歩くのはおすすめしません。
鴉番組では、実話怪談や心霊スポットを、行くためではなく記録するために載せています。昼の景色を知ったうえで、夜の物語も読んでみてください。
お出かけの前に
営業時間・料金・休業日・アクセスは変わりやすいため、この記事には載せていません。お出かけの前に、各施設や自治体の公式サイトで最新の情報をご確認ください。天候や災害の影響で立入が制限されている場所もあります。
よくある質問
Q. 遠別町でいちばん有名なものは何ですか?
A. 日本最北の水田所在地であること、タコを使ったご当地グルメ、そして金浦原生花園のエゾカンゾウが知られています。
Q. エゾカンゾウはいつ頃見られますか?
A. 見頃は例年6月の中旬から下旬ごろとされます。年によって前後するため、町の最新の情報をご確認ください。
Q. 電車で行けますか?
A. 町内の鉄道(羽幌線)は1987年に廃止されました。現在は沿岸バスなどが交通の中心です。
参考にした公式サイト・資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/遠別町
https://ja.wikipedia.org/wiki/遠別駅
https://ja.wikipedia.org/wiki/歌越駅
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/tkn/hana/place/n043.html
https://www.walkerplus.com/trend/matome/article/116660/amp/
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1039637/
https://furu-sato.com/hokkaido/486
https://aumo.jp/leisure/areas/737