中頓別町の観光スポット|日本最北の鍾乳洞と砂金の山あいを歩く
目次
この町の観光スポット(北から順)
番号は記事の紹介順(北から順)と同じです。ピンを押すと名前が出ます。位置はおおよそのものです。
- 中頓別鍾乳洞 日本が実効支配する地域で最北とされる鍾乳洞。貝殻由来の石灰岩が溶けてできた、希少なカルストの洞窟。
- 中頓別駅跡(天北線メモリアルパーク) 1989年に廃止された天北線の駅の跡。駅跡地にはメモリアルパークが整えられている。
- 護国山 大法寺 国道275号沿いの寺。北海道三十三観音霊場の第23番札所として、巡礼の人々を迎えている。
- 敏音知岳(ピンネシリ岳) 「男の山」を意味するアイヌ語の名を持つ約700メートルの山。晴れた日は利尻富士も望める。
- ピンネシリ温泉と道の駅ピンネシリ 旧天北線の敏音知駅付近にある温泉と道の駅。冷たい鉱泉を温めた湯が人気で、登山口にも近い。
この町の基本情報(所在地・最終確認日・ご注意)を見る
- 所在地
- 北海道枝幸郡中頓別町
- 最終確認
- 2026.10.06
- ご注意
- 営業時間・料金・休業日は変わりやすいため載せていません。お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。
中頓別町ってどんな町?
中頓別町は、北海道の宗谷総合振興局の南部にある山あいの町です。宗谷管内で唯一、そして日本最北の、海に面していない自治体として知られます。町の面積の約8割を森林が占め、頓別川がゆったりと流れています。
この記事では、町内の見どころを緯度の大きい順、つまり北から順にご紹介します。日本最北の鍾乳洞から始まり、廃線になった鉄道の駅跡や古い寺、そして男の山と呼ばれる敏音知岳の麓の温泉へと南下していきます。明治のゴールドラッシュの記憶も、この町の大切な歴史です。
1. 中頓別鍾乳洞
中頓別鍾乳洞は、町の東部の旭台にある鍾乳洞で、日本が実効支配している地域では最北に位置するとされます。1933年に、馬方が吹雪を避けようとして入り込んだことで発見されました。1938年に文部大臣によって天然記念物に指定され、のちの制度変更で、現在は北海道指定の天然記念物になっています。
鍾乳洞は日本最北のカルスト台地にあり、貝殻に由来する石灰岩が溶けてできた洞窟です。日本国内では希少な成り立ちとされています。洞穴は4つあり、そのうち第一、第三、第四の洞が公開されています。洞内では、この洞窟にしか知られていない生き物「ナカトンベツホラトゲトビムシ」が見つかっています。
自然ふれあい公園として整備されており、公開期間は5月から10月ごろまでで、冬は閉園です。毎年6月の第一日曜日には鍾乳洞まつりが開かれます。洞内は滑りやすく、気温も低いため、歩きやすい靴と上着を用意し、指示に従って見学してください。
2. 中頓別駅跡(天北線メモリアルパーク)
中頓別駅は、1916年(大正5年)に開業した駅で、のちに天北線の駅となりました。1989年(平成元年)5月1日、天北線の全線廃止にともない廃駅となり、駅の跡地には1990年にメモリアルパークが完成しています。天北線は急行「天北」が走る路線でした。
駅の名前は、頓別川の中流域にあることから「中」を冠したものです。町が「中頓別村」となったのは1921年で、駅の開業のほうが5年早かったことになります。駅舎は1975年に、町が国鉄利用債を購入して鉄筋コンクリートに改築したもので、当時のローカル線としては珍しい水洗トイレを備えていたといいます。
天北線は、宗谷本線の元の経路として建設された路線で、南樺太への連絡という役割も担ったと伝えられます。廃止後は、線路跡がサイクリングロードなどに生まれ変わりました。メモリアルパークは、鉄路がこの町を支えた時代を静かに思い出させる場所です。
3. 護国山 大法寺
大法寺は、中頓別の市街地、国道275号沿いにある寺院で、山号を護国山といいます。北海道三十三観音霊場の第23番札所とされ、霊場を巡る人々の祈りの場として知られています。北の大地の開拓の歴史のなかで、人々の心のよりどころとなってきた場所です。
北海道三十三観音霊場は、北海道の各地の寺院を巡る巡礼の道で、信仰と旅が結びついた文化です。これは推察だが、山あいの開拓地に観音様を祀る寺があることは、厳しい自然のなかで生きた人々が祈りを大切にしてきた証なのでしょう。
現役の寺院ですので、訪れる際は信仰への敬意をもち、静かに過ごしてください。境内では、参拝の方や地域の方の迷惑にならないように心がけてください。拝観の可否や時間などは、事前に確認すると安心です。
4. 敏音知岳(ピンネシリ岳)
敏音知岳は、町の中央にそびえる標高約700メートルの山です。山の名前は、アイヌ語の「ピン・ネ・シリ(男である山)」に由来します。町内には松音知岳(まつねしりだけ)という山もあり、こちらは対になる女性の山とされています。男山と女山が寄り添うように並ぶ姿は、アイヌの人々が自然に親しみと敬意を込めて名づけた、細やかな感性を感じさせます。
晴れた日に山頂へ立てば、日本海とオホーツク海の両方が見渡せ、条件が良ければ利尻富士も見えると紹介されています。海に面しない町にいながら、二つの海を同時に眺められるというのは、この山ならではの魅力です。登山は、温泉のある敏音知側から取り付くルートがあります。
山は、天候が急に変わりやすく、ヒグマの生息地でもあります。登山の際は、最新の登山道の状況と注意情報を確認し、クマよけの鈴などを携行して、単独行動を避けてください。
5. ピンネシリ温泉と道の駅ピンネシリ
ピンネシリ温泉は、中頓別町の敏音知にある温泉で、国道275号沿いの道の駅ピンネシリのすぐ向かいにあります。この場所は、1989年に廃止された天北線の敏音知駅の付近にあたります。もとは、地下水を求めて掘ったところ冷たい鉱泉が得られたもので、それを加温して利用する温泉施設が作られました。
泉質はナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、源泉の温度は4.8度と低い冷鉱泉です。1985年に地元住民が中心となって掘削し、1987年に第三セクターの運営会社が設立され、1989年に開湯しました。町の人々が自分たちの手で温泉を掘り当てたという歴史は、山あいの町の誇りです。
道の駅ピンネシリには、オートキャンプ場やコテージ、物産の販売コーナーがあるとされ、旧駅跡を生かした整備が進められています。敏音知岳への登山の拠点にもなる場所です。営業の状況は変わりやすいので、お出かけの前に最新の案内を確認してください。
名物・食べ物・飲み物
中頓別の名物のひとつが、町のブランド牛乳です。低い温度でゆっくり殺菌し、成分を均質化していないという製法で作られた牛乳や、その牛乳を使ったアイスクリームが紹介されています。国産のはちみつを使った焼き菓子など、素材にこだわった品も作られています。
もうひとつ、道の駅限定のラーメンとして、金箔を使った「ゴールドラッシュ」をイメージした麺料理があります。これは推察だが、明治の砂金採りの歴史を、食の形で伝えようとする試みなのでしょう。提供の有無や内容は変わりやすいので、お出かけの前に最新の情報を確認してください。
珍しい生き物・自然
町の中央には敏音知岳や松音知岳がそびえ、西側には天塩山地に連なる山々、東側には北見山地の裾野が広がります。ポロヌプリ山(841メートル)、知駒岳、ペンケ山、パンケ山など、多くの山があります。町を貫く頓別川が、町の暮らしを潤しています。
通称「ザリガニの川」と呼ばれる笹野川があり、町の自然の豊かさを物語ります。また、日本最北のカルスト台地には、鍾乳洞という珍しい景観が見られます。ここでしか見つかっていない生き物もいて、小さな町の大きな自然の宝庫です。
冬は寒さが厳しく、マイナス30度を下回る日もあります。特別豪雪地帯に指定されており、冬の道路状況には十分注意してください。
そのほか、この町の特筆すべきこと
町の歴史には、明治時代の砂金掘り、いわゆるゴールドラッシュの記憶があります。町内の兵安にはペーチャン川砂金堀体験場があると紹介されており、当時の賑わいを体験できる場所として知られます。
町名は、1916年(大正5年)に枝幸村から頓別川流域が分かれて頓別村となり、1921年に川の上・中流域が分かれた際に、すでに中頓別駅があった市街にちなんで「中頓別村」と命名されたものです。
町の旧丹波屋旅館の和館と洋館は、登録有形文化財に指定されています。また、村上春樹の短編『ドライブ・マイ・カー』と縁のある町としても知られています。
夜の顔:この町の怪談と心霊スポット
ここまで、中頓別町の昼の顔を北から順にたどってきました。日本最北の鍾乳洞、廃線の駅、男の山、砂金の記憶。どの場所にも、山あいの土地で夢と暮らしを追いかけた人々の時間が重なっています。
夜の顔として、怪談や心霊スポットとして特定できる話は確認できていません。当サイトの見方では、洞窟の暗闇や、廃線になった駅のたたずまいには、どこか物語の入口のような気配があります。ただし、鍾乳洞の公開期間は限られ、山はヒグマの生息地です。夜に探し歩くことは決してしないでください。
鴉番組では、実話怪談や心霊スポットを、行くためではなく記録するために載せています。昼の景色を知ったうえで、夜の物語も読んでみてください。
お出かけの前に
営業時間・料金・休業日・アクセスは変わりやすいため、この記事には載せていません。お出かけの前に、各施設や自治体の公式サイトで最新の情報をご確認ください。天候や災害の影響で立入が制限されている場所もあります。
よくある質問
Q. 中頓別鍾乳洞はいつ見学できますか?
A. 開洞は例年5月から10月ごろまでで、冬は閉園です。最新の開洞状況は、町の案内で確認してください。
Q. 中頓別町は海に面していますか?
A. いいえ。日本最北の、海に面していない自治体として知られます。
Q. 敏音知岳はどんな山ですか?
A. 標高約700メートルの山で、晴れた日は日本海とオホーツク海、条件が良ければ利尻富士も望めます。ヒグマに注意が必要です。
参考にした公式サイト・資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/中頓別町
https://ja.wikipedia.org/wiki/中頓別鍾乳洞
https://ja.wikipedia.org/wiki/ピンネシリ温泉
https://ja.wikipedia.org/wiki/中頓別駅
https://tabi-mag.jp/ho1053/
https://tabi-mag.jp/ho1098/
https://www.satofull.jp/town-nakatombetsu-hokkaido/special.php