▲ 凶夢寄り(注意のサイン) 言い伝えでは注意を促す夢。怖がるより「気をつけどころ」を教える夢と読みます
夢のような楽しい時間と、戻ったときの喪失感の象徴。楽しさに溺れすぎないようにという戒めとも。
心理学から見ると
夢のような楽しい場所で時を忘れる夢は、現実の忙しさや責任から離れて、心ゆくまで満たされたいという願いの表れと読めます。フロイトのいう願望充足の典型ともいえる夢です。同時に、楽しい時間の裏に「いつか帰らなければ」という気配を感じていたなら、現実逃避への小さな後ろめたさも映しているとも考えられます。
言い伝えと歴史
竜宮城は浦島太郎の物語で知られる海の底の宮殿です。浦島の話は古く、奈良時代の『日本書紀』や『丹後国風土記』の逸文などに原型が見られ、当初は常世の国や蓬莱山として描かれていました。助けた亀に招かれて楽しく過ごし、帰ってみると長い年月が過ぎていたという筋は、時を忘れる楽しさの危うさを伝えています。
当サイトの考察
当サイトの見方では、竜宮城の夢は「帰りたいと思ったかどうか」で読み分けられます。ずっといたいと思ったなら、今の現実に心から休める場所が足りていない印。ふと家族や故郷が気になったなら、楽しさの中でも自分の根を忘れていない証です。浦島が戻った時に知る人がいなかったのは、楽しさそのものより、置いてきた人々との時間を失う怖さを語っていると考えます。
当サイトの見方:もう一歩深く
室町時代ごろに広まった御伽草子の浦島太郎には、竜宮城の四方の戸を開けると、東には春、南には夏、西には秋、北には冬の景色が広がっていたという場面があります。一年の季節を一度に眺められる場所は、時の流れそのものから切り離された世界ともいえます。当サイトの見方では、竜宮城の夢を見る人は、季節の移り変わりを感じる余裕もないほど、毎日が同じ速さで過ぎていると感じているのかもしれません。夢の場面で読みは変わります。春の戸の前で立ち止まっていたなら、新しく何かを始めたい気持ち。冬の景色を長く眺めていたなら、一度静かに休む時間を心が求めているのでしょう。乙姫と並んで宴を楽しんでいたなら、誰かと分かち合う喜びが足りていない印かもしれません。これは推察ですが、竜宮城の中でふと故郷の景色を思い出した夢は、どれほど満たされても、自分を待つ人や場所を忘れていないと当サイトは考えます。楽しい時間にも、帰る場所があってこそ味わいが生まれます。
目覚めた朝にできること
今日は楽しみの時間をしっかり作りつつ、終わりの時刻も先に決めておいてください。大切な人に一言連絡を入れておくと、心が現実とつながります。
こんな場面なら
- ◎吉 味方になる・宝をくれる……座敷わらしの言い伝えのように、福が来る兆し
- ▲注意 化かされる・さらわれる……見えていない罠や、人の言葉への注意
- 正体が分かる……恐れていたことの中身が見えて、不安が消える兆し
- 夢の中で気持ちがよかった……同じ夢でも吉の読みが強まる
- ▲注意 夢の中で怖かった・苦しかった……注意のサインの読みが強まる。まずは休息を
- 何度も同じ夢を見る……心がまだ答えを出していない問題があるサイン
夢違え(ゆめちがえ):気になる夢を良い方へ変える
気になる夢を見た朝、昔の人は獏(ばく)の札を枕の下に敷く、庭の南天に夢を話す、夢違えの歌を唱える、といった方法で夢を良い方へ「違えて」きました。 くわしくはコラム「夢を買う、夢を違える」へ
よくある質問
Q. 竜宮城の夢は吉夢ですか?凶夢ですか?
A. 言い伝えでは注意を促す夢。怖がるより「気をつけどころ」を教える夢と読みます。夢のような楽しい時間と、戻ったときの喪失感の象徴。楽しさに溺れすぎないようにという戒めとも。
Q. 竜宮城の夢を何度も見るのはなぜですか?
A. くり返し見る夢は、心がまだ答えを出していない問題のサインとされます。研究でも、悩みが解決すると同じ夢は見なくなりやすいことが知られています。夢日記をつけると、何がきっかけになっているかが見えてきます。
Q. 竜宮城の夢を見た朝は何をすればいいですか?
A. 今日は楽しみの時間をしっかり作りつつ、終わりの時刻も先に決めておいてください。大切な人に一言連絡を入れておくと、心が現実とつながります。
あわせて読みたい夢の読み物
「地方の伝承・昔話」のほかの夢
※ 夢占いは心理学・民間伝承にもとづく娯楽としての解釈であり、科学的に証明されたものではありません。「当サイトの考察」は当サイト独自の推察です。