▲ 凶夢寄り(注意のサイン) 言い伝えでは注意を促す夢。怖がるより「気をつけどころ」を教える夢と読みます
現実で精神的・物理的に追い詰められている時に見やすいとされる夢。プレッシャーから逃げたい気持ちの表れとも、気づいていない問題と向き合うタイミングのサインとも言われる。
心理学から見ると
追いかけられる夢は、多くの調査で「見たことがある」人が特に多い典型夢です。心理学では、現実で避けている課題や感情が、背後から迫る追手の姿をとると読まれます。追手が知っている人なら、その人との関係に向き合えていない気持ち。正体の見えない影なら、自分でも名前をつけられない不安。逃げる場所が学校か職場か自宅かでも、重荷の出どころが見えてきます。
言い伝えと歴史
追われて逃げる物語は日本の神話の始まりにもあります。『古事記』では、黄泉の国で妻イザナミの変わり果てた姿を見たイザナギが、黄泉醜女(よもつしこめ)らに追われ、髪飾りや櫛を投げて時間を稼ぎ、最後は黄泉比良坂で桃の実を投げて逃げ切ります。物を投げながら追手から逃げるという同じ型は、昔話の「三枚のお札」にも見られ、追われる恐怖が長く語り継がれてきたことがうかがえます。
当サイトの考察
当サイトの見方では、この夢の核心は「見てしまったもの」にあります。イザナギが追われたのは、見るなと言われた真実を見たからでした。夢で追われる人も、実はもう何かに気づいているのかもしれません。捕まる寸前で目が覚めるのは、その気づきを認める準備がまだ整っていない印。振り向いて追手と目が合った夢は、真実を受け止める力が育ち始めた合図だと考えます。
当サイトの見方:もう一歩深く
夢の中で逃げようとしても、足が重く、まるで水の中を走っているように進まない。そんな経験をした人は少なくありません。眠りの中でも夢を多く見るレム睡眠の間は、体の筋肉の力がほとんど抜けていることが知られており、この体の状態が「走れない」感覚と重なるとも考えられています。当サイトの見方では、走れない夢は「逃げ方そのものが今の自分に合っていない」という知らせでもあります。誰かと一緒に逃げていたなら、問題を一人で抱えていないという心強さと、その人を巻き込む後ろめたさが同居しています。隠れてやり過ごそうとした夢なら、正面から向き合うより時間を稼ぎたい気持ち。逃げる途中で扉や階段が次々に現れる夢は、現実の手続きや段取りに追い立てられている状態とも読めます。これは推察ですが、何度も同じ追手に追われる人ほど、心のどこかで「いつか捕まって話を聞いてもらいたい」と願っているのかもしれません。追手は敵ではなく、伝えたいことを抱えた使いである場合もあるのです。
目覚めた朝にできること
追手が誰に、何に似ていたかを一言だけメモしてください。そのうえで、ずっと後回しにしている用事に5分だけ手をつけると、次の夜の追手は少し遠のくかもしれません。
こんな場面なら
- ◎吉 うまくいく・逃げ切る……現実の課題を乗り越える力がある
- ▲注意 うまくいかない・捕まる……追い詰められている気持ちの表れ。休む・頼るのサイン
- 何度も同じことをくり返す……解決していない問題が心に残っている
- 夢の中で気持ちがよかった……同じ夢でも吉の読みが強まる
- ▲注意 夢の中で怖かった・苦しかった……注意のサインの読みが強まる。まずは休息を
- 何度も同じ夢を見る……心がまだ答えを出していない問題があるサイン
夢違え(ゆめちがえ):気になる夢を良い方へ変える
気になる夢を見た朝、昔の人は獏(ばく)の札を枕の下に敷く、庭の南天に夢を話す、夢違えの歌を唱える、といった方法で夢を良い方へ「違えて」きました。 くわしくはコラム「夢を買う、夢を違える」へ
よくある質問
Q. 追いかけられる夢は吉夢ですか?凶夢ですか?
A. 言い伝えでは注意を促す夢。怖がるより「気をつけどころ」を教える夢と読みます。現実で精神的・物理的に追い詰められている時に見やすいとされる夢。プレッシャーから逃げたい気持ちの表れとも、気づいていない問題と向き合うタイミングのサインとも言われる。
Q. 追いかけられる夢を何度も見るのはなぜですか?
A. くり返し見る夢は、心がまだ答えを出していない問題のサインとされます。研究でも、悩みが解決すると同じ夢は見なくなりやすいことが知られています。夢日記をつけると、何がきっかけになっているかが見えてきます。
Q. 追いかけられる夢を見た朝は何をすればいいですか?
A. 追手が誰に、何に似ていたかを一言だけメモしてください。そのうえで、ずっと後回しにしている用事に5分だけ手をつけると、次の夜の追手は少し遠のくかもしれません。
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