▲ 凶夢寄り(注意のサイン) 言い伝えでは注意を促す夢。怖がるより「気をつけどころ」を教える夢と読みます
底の見えない不安や、抜け出せない状況への恐れの表れ。奈落から這い上がる夢は再起の兆し、落ち続ける夢は強い不安への注意とされる。
心理学から見ると
奈落の夢は、どこまで落ちるか分からない不安、つまり先の見えない悩みそのものの姿と読めます。落ちる夢は入眠時の体のびくつきと関係するとも言われますが、底が見えない暗さが強く印象に残ったなら、心配ごとの大きさが分からず持て余している状態と考えられます。
言い伝えと歴史
奈落という言葉は、仏教で地獄を意味する古いインドの言葉を音写したものとされます。そこから「どん底」の意味で使われるようになり、歌舞伎の劇場では舞台の床下の空間も奈落と呼ばれます。役者がそこから舞台に上がってくることを思うと、奈落は再登場の場所でもあります。
当サイトの考察
当サイトの見方では、奈落の夢は「底に何があったか」を覚えているかどうかで意味が変わります。底に着いて地面を感じたなら、あなたは最悪の事態を見極めて、そこから立て直す力を持っています。底が見えないまま目覚めたなら、不安の正体をまだ確かめられずにいるのかもしれません。歌舞伎の奈落のように、底はせり上がりの出発点でもあります。
当サイトの見方:もう一歩深く
ドイツの哲学者ニーチェは、深淵をのぞきこむとき、深淵もまたこちらをのぞきこんでいる、という意味の言葉を残しました。底の見えない暗がりを長く見つめるうちに、その暗さが自分の中にも入りこんでくる、という戒めとして、今も広く引用されています。恐れているものから目を離せなくなるという感覚は、多くの人が覚えのあるものでしょう。当サイトの見方では、奈落の夢は、何を見つめていたかと同時に、「どれだけ長く見つめていたか」を問いかけています。奈落の縁に立ち、目を離せずに見下ろし続けていた夢は、不安なことばかりを考え続けて、心が疲れている状態。誰かに肩をたたかれて振り返り、奈落から離れた夢は、自分を不安から引き戻してくれる人の存在に、心が気づいている印でしょう。これは推察ですが、奈落の底からかすかに光や声が届いていた夢は、深い悩みの中にも、まだ手がかりや希望が残っていることを示していると当サイトは考えます。不安が強く続くときは、一人で抱えこまず、信頼できる人や専門の窓口に話してみてください。
目覚めた朝にできること
今日は、不安に思っていることの「最悪の場合」と「実際に起こりそうな場合」を並べて書いてみてください。底が見えるだけで、恐れは少し小さくなります。
こんな場面なら
- ◎吉 不思議な体験を楽しんでいる……直感が冴えている時期
- ▲注意 怖くて逃げられない……説明のつかない不安に振り回されている
- 自分が不思議な力を使う……眠っている才能や、変わりたい気持ちの表れ
- 夢の中で気持ちがよかった……同じ夢でも吉の読みが強まる
- ▲注意 夢の中で怖かった・苦しかった……注意のサインの読みが強まる。まずは休息を
- 何度も同じ夢を見る……心がまだ答えを出していない問題があるサイン
夢違え(ゆめちがえ):気になる夢を良い方へ変える
気になる夢を見た朝、昔の人は獏(ばく)の札を枕の下に敷く、庭の南天に夢を話す、夢違えの歌を唱える、といった方法で夢を良い方へ「違えて」きました。 くわしくはコラム「夢を買う、夢を違える」へ
よくある質問
Q. 奈落の夢は吉夢ですか?凶夢ですか?
A. 言い伝えでは注意を促す夢。怖がるより「気をつけどころ」を教える夢と読みます。底の見えない不安や、抜け出せない状況への恐れの表れ。奈落から這い上がる夢は再起の兆し、落ち続ける夢は強い不安への注意とされる。
Q. 奈落の夢を何度も見るのはなぜですか?
A. くり返し見る夢は、心がまだ答えを出していない問題のサインとされます。研究でも、悩みが解決すると同じ夢は見なくなりやすいことが知られています。夢日記をつけると、何がきっかけになっているかが見えてきます。
Q. 奈落の夢を見た朝は何をすればいいですか?
A. 今日は、不安に思っていることの「最悪の場合」と「実際に起こりそうな場合」を並べて書いてみてください。底が見えるだけで、恐れは少し小さくなります。
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